「重要な席」を任せられる店という価値
普段使いの食事どころは奈良にいくらでもある。けれど、法事や接待のように失敗できない席をまとめて託せる店となると、数はぐっと絞られる。久家はまさにその役割を担ってきた一軒だ。近鉄奈良駅界隈は和食店がひしめく激戦区だが、その中で60年以上の歴史を刻んできた。鍋屋町5に本店、近くに別館を構え、別館は50名規模の宴会にも応じてきた。会社の宴席から慶弔の集まりまで、人が集まる場面で名前が挙がる店である。
本店2階の個室は、そうした席の受け皿として整えられている。和を基調とした2部屋は椅子とテーブルを備えたお座敷で、1室4名から、2部屋つなげて最大16名まで貸切にできる。1室は茶室としても使えるため、席の性格に合わせて選べる。顔合わせ、還暦、法事、観光途中の食事と、用途を問わず使い勝手がいい。
献立を客に合わせる会席のつくり方
久家の会席には固定の献立がない。予算と要望を聞き取り、一席ごとに内容を組み立てていく。量を控えめにして質を上げる、主賓のために肉を多めにする、今が旬の食材を使う——такな細かな注文にも応じてくれる。料理だけの提供も可能だ。予約は前日まで受け付けるが、特別な仕入れを伴う要望は3日前までに伝えておくのが目安になる。
使う食材は奈良の産物が中心だ。大和ポーク、奈良県産の牛肉、大和肉鶏、旬の大和野菜を織り込み、季節感のある料理に仕立てる。四季折々の会席を、和の趣が漂う2階の個室でゆっくり味わえるのが久家の宴席の魅力といっていい。
昼は定食、外へは仕出し
夜の顔とは別に、久家には昼の顔がある。1階はアットホームな定食屋の空間で、カツ丼やカレー、丼もの、うどん、寿司が気軽に楽しめる。仕事の昼休みや家族との食事に立ち寄る客でにぎわう時間帯だ。
外向けには仕出しがある。会席膳、松花堂、会議弁当、幕の内、寿司・オードブル、おせち、お食い初めや結納の料理まで揃い、配達や出張料理にも対応する。仕出しの受付は平日10時から17時、土日祝は10時から15時。予約は2か月前から前日まで受け付けており、土日祝は注文が集中するため早めの相談が案内されている。


