常時50種を超える泡盛と、探す楽しさを共有するカウンター
呑み食い処 海鮮屋ほーほーには、沖縄各地の蔵元から集めた泡盛が常時50種類以上並んでいる。まろやかな古酒から切れのある新酒まで銘柄の幅が広く、3種を少量ずつ試せる飲み比べセットは初心者からの注文が多いという。魚介の煮付けや手仕込みの一品と合わせると、同じ泡盛でも余韻の変わり方がはっきり感じられる。今後は60種類まで拡充する計画で、客からリクエストがあれば個別に取り寄せる対応も行っている。
「探してくれて嬉しかった」という声がスタッフの原動力になっているらしく、カウンター越しの銘柄談義がそのまま常連づくりにつながっている様子だった。店内の棚にずらりと並ぶボトルは圧巻で、個人的にはあの光景だけでも一度足を運ぶ価値があると感じた。沖縄の風土や蔵ごとの個性について質問すると、どのスタッフも嬉しそうに語ってくれる。ラベルを眺めながら次の一杯を選ぶ時間そのものが、この店での飲み方の核になっている。
一週間煮込む豚テビチと、出来合いを排除した沖縄料理の厨房
豚のテビチは一週間かけてじっくり火を入れ、骨の周りの旨みまで丸ごと抽出している。塩漬け肉や沖縄まぜそばセットなど本場仕込みの品が並び、既製品や冷凍食品を使わない方針を徹底した手づくりの厨房だ。香りと食感の調和を意識して仕上げているため、酒のアテとしてもご飯のおかずとしても成立する構成になっている。金沢区にいながら南国の食卓を再現するような献立は、横浜市内でもかなり珍しい。
週末の夕方に訪れた家族連れが、テビチをおかわりしている場面に遭遇したことがある。子どもが骨付き肉にかぶりつく横で、親が泡盛を傾けるという組み合わせは、このお店ならではの風景だろう。煮込み系メニューは仕込みに数日を要するため、売り切れになる日もあるという。早めの来店か予約時にリクエストしておくのが確実な方法になる。
日替わりの鮮魚に出会うたび、メニューの景色が入れ替わる
一般的な居酒屋や料理屋が扱わないような珍しい魚種を積極的に仕入れ、その日ごとに刺身の顔ぶれが変わる。脂の乗り具合や鮮度の状態を見極めたうえで、刺身・焼き・煮付けと調理法を振り分けているため、同じ魚でも前回とは違う食べ方で出てくることがある。日替わりの魚定食や刺身定食、丼ものなど提供スタイルも複数用意されており、ランチ帯から夜の部まで海鮮を軸にした食事が楽しめる。仕込みから盛り付けまでの工程に妥協がなく、旬の香りごと皿に載せるような仕事ぶりだ。
「前回来たときと全然違う魚が出てきた」という声が目立つのは、仕入れの変動をそのままメニューに反映している証拠だろう。お子様向けの品も揃えてあるため、家族連れでも注文に困らない。呑み食い処 海鮮屋ほーほーでは鮮度への執着が料理全体の土台になっていて、刺身一切れの厚みや温度にもそれが表れている。来るたびに「今日は何があるんだろう」と期待させる仕掛けが、リピーターを生む回路になっている。
予算と好みを伝えるだけで組み上がる、型にはまらない宴席
決まったコース料理や飲み放題プランは設けず、予約時に伝えた予算と食材の好みに合わせて一席ごとに内容を組み立てる方式を採っている。その日の仕入れ状況を踏まえた魚介と、数日がかりで仕上げた煮込みを軸に構成するため、同じ金額でも訪れる日によって中身が異なる。少人数の食事会から貸切利用まで受け付けており、金沢区内での集まりに使う常連も多いという。
木を基調にした店内は肩の力が抜ける空気で、料理と酒の組み合わせを自分のペースで試せる。店名の由来はフクロウで、「幸せな気持ちで帰ってほしい」という思いが込められているらしい。仲間うちの飲み会や地域の寄り合いなど、まとまった人数での相談にも応じてくれるので、幹事役の負担が軽くなると感じる利用者も多い。ふらっと立ち寄れる距離感と、予算に収まる安心感の両立が、この店の居心地を支えている。


